2021-07-03

(過去記事)“チーム日向涼子”でフランスの山岳コースに挑戦 新しいバイク「ドマーネ」をオーダー

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(過去記事)「ツール・ド・フランスのコースを走りたい」 モデルでヒルクライマーの日向涼子インタビュー

“チーム日向涼子”でフランスの山岳コースに挑戦 新しいバイク「ドマーネ」をオーダー

フランスで7月19日に開催される世界的なサイクリング大会「エタップ・デュ・ツール」に、モデルでサイクリストの日向涼子さんが挑戦する。今年のエタップの舞台は、ツール・ド・フランス2015の第19ステージと全く同じコース。アルプスの険しい峠を何度も上り、その獲得標高は4000mを超え、女性サイクリストにとっては厳しいチャレンジだ。Cyclistでは、トレーニング期間からフランスでの大会本番まで日向さんに密着取材し、ドキュメントでお伝えしていく。さまざまな企業・ブランドがサポート日向さんは2010年よりロードバイクに親しみ、これまでに国内外のヒルクライム大会やロードレースに多数出場し、優勝・入賞も果たしてきた。また当サイトCyclistや、自転車専門誌「ファンライド」などで連載を執筆し、多数のサイクリングイベントより招聘を受けてゲスト参加するなど、いま日本で最も輝いている女性サイクリストの一人だ。昨年末、日向さんは新たな挑戦として、過酷なエタップ・デュ・ツールへの参加を決意。その意気込みを、サンケイスポーツ紙のインタビューで語った。そんな日向さんを支えようと、自転車に関連するさまざまな企業・ブランドがサポートを決定。“チーム日向涼子”のように、一丸となって挑戦を後押ししていく。7月19日のエタップ本番に向けて、日向さんは今後、さまざまなヒルクライムレースやサイクリングイベントに参加しつつ、本格的なトレーニングを重ねていく。Cyclistでは、その様子を継続的にレポートしていく。■日向涼子さんの挑戦をサポートするブランド
・au 損害保険 …⾃転⾞向け保険などの加⼊サポート
・Cybus(国際興業トラベル) …旅⾏サービス協⼒
・FESTINA(ムラキ) …腕時計協⼒
・FORD(フォード・ジャパン・リミテッド) …⾞両協⼒
・KTC(京都機械工具) …メンテナンス工具協⼒
・TREK(トレック・ジャパン) …ロードバイク協⼒
・WAVE ONE(ウエイブワン) …サイクルウェア協⼒

病気の子どもたちに勇気を 「チーム・ビーズ・オブ・カレッジ」に協力

今回のエタップ・デュ・ツール挑戦にあたって日向さんは、小児がんや重い病気と闘う子供たちに勇気を与えるサポートプログラム「チーム・ビーズ・オブ・カレッジ」に賛同し、自身の挑戦を子供たちの支援に結び付けていく。日向さんは国内のレースやエタップの本番へ参加する際、大会ごとにハンドメイドビーズを2つ身につけて出場し、大会終了後、そのビーズの1つを病気と闘う子へメッセージとともに贈って勇気を分かち合う。

ビーズを用いて病棟の子どもたちを勇気付ける取り組み(ビーズ・オブ・カレッジ)は、アメリカで始まり世界各国へ広まった。日本では認定NPO法人「シャイン・オン・キッズ」が国内14カ所のこども病院や小児病棟の子どもたちに展開している。

日向さんはこれまでもチーム・ビーズ・オブ・カレッジの活動に参加してきたが、今年は自身のエタップ挑戦を通じて、より多くの人に活動を知ってもらえるようPRに努める考えだ。またシャイン・オン・キッズへの寄付も呼びかけていく。

「エタップ・デュ・ツールは、私にとって経験したことがない、とても難易度の高いコースです。私のチャレンジを通じて『シャイン・オン!キッズ』の活動を知ってほしい、また1人でも多くの子供たちやご家族が救われてほしいと願い、エタップで自分の限界に挑戦します」と日向さんは語っている。

“日向涼子専用”ロードバイクをオーダー

今回のエタップ挑戦にあたり、日向さん自身の希望によって、トレックのカスタムプログラム「プロジェクトワン」でロードバイクをオーダーすることになった。これまでヒルクライマーとして軽量バイクに乗っていた日向さんだが、エタップのコースは上りだけでなく下りや平坦の部分も多い。また大会のコース距離も、国内のヒルクライム大会(15~20km程度)とは異なり、エタップは142kmにも及ぶため、身体へのダメージが少ない仕様が求められる。
「上りだけでなく下りや平坦も、また路面コンディションの悪い道も安定して快適に走れるバイク」という日向さんの要望をかなえるため、トレックが提案したのは「ドマーネ 6シリーズ」。世界最強のロードレース選手の一人、ファビアン・カンチェッラーラ(スイス、トレック ファクトリーレーシング)を、石畳や激しいアップダウンが連続するベルギーのクラシックレースで優勝させるためにトレックが開発したスーパーバイク、それがドマーネだ。乗り心地とスピードを高い次元で両立させるドマーネの中でも、6シリーズは最高グレードのフレームを意味する。先日、トレック・コンセプトストア「BEX ISOYA 晴海」(東京都中央区)で“日向涼子専用”ドマーネをオーダーするための測定や打ち合わせが行われた。まず身体のサイズを正確に測定。また、トップチューブ長やステム長を決めるために骨盤や背骨の向きを確認したりと、元プロ・ロードレーサーの鈴木太地店長が日向さんのフォーム全体をチェックしてフレームやパーツのサイズを決定した。

日向さんがプロジェクトワンでチョイスしたのは、「ドマーネ6」のフレームに、電動コンポーネントの「シマノ・デュラエースDi2」、そしてホイールはカーボンクリンチャーの軽量タイプ「アイオロス3 TLR D3 クリンチャー」。またタイヤは、ケーシングにしなやかな極細繊維を採用してグリップ力と乗り心地を高めたニューモデル「R4 320」を導入する予定だ。

さらに、カラーリングは日向さん自身がデザイン。落ち着いたグレーをベースカラーとし、華やかなピンクの差し色が入り、またTREKのロゴには明るいグリーンを取り入れた。トップチューブにアルファベットで「ryoko hinata」のフルネームが入るほか、チェーンステーには、このフレームを塗装したペイント職人のシグネチャー(サイン)も記入される。日向さんの愛車となるトレック・ドマーネは、米国のトレックの工場で製造・ペイント作業が順調に進み、4月末に日本へ上陸する予定だ。その完成車の詳細や、新しいバイクでのフィッティングについては、追ってCyclistでレポートする。

「女性らしいテイストを」 日向さんが語るカスタマイズの狙い

これまで私が乗ってきた自転車は、「男性よりカッコよくロードバイクを乗りこなす」を目指し、意識的に女性らしさを排除していましたが、今回、『エタップ・デュ・ツールに挑戦する』だけで十分に男前ではないか?と思い、少し女性らしいテイストを差し色に加えました。また、エタップのコースレイアウトを見る限り、「いかにストレス少なく走るか」が完走できるかどうかの鍵となると考え、ドマーネを選択。しなやかで優雅、そして力を引き出してくれるドマーネでアルプスを走ります。

エタップ挑戦をサポートするブランド






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