今回の舞台は奥武蔵グリーンライン。
ひとつの坂ではなく、埼玉の有名な峠を尾根伝いに走ることができちゃうお得なコースです。
冬も走れることが多い(雨の翌日は凍結注意)貴重な存在です。
埼玉県道186号線の終点である鎌北湖からスタートをすると、すぐ林道に入ります。
この林道は全線において舗装が施されており、地元サイクリストに人気のコース。
(人気といってもヒルクライムが好きに限るでしょう…)
尾根伝いのアップダウンをゆったり楽しむコースではなく、湖を過ぎるとすぐ激坂が登場します。
一気に心拍が上がってハアハアしているところに、チラッと視界に入る看板には「林道権現堂線」の文字。
酸欠の脳で、「埼玉 権現」を検索……。
ああ、「子の権現(ねのごんげん)」だ。
過去に取材した埼玉の激坂を思い出します。
激坂好きはこちらもどうぞ。
奥武蔵グリーンラインの交通量は基本的には少ないです。
ただし、相手側も「こんなところを走っている人はいないだろう」と、
まれにスピードを出しているクルマに遭遇するので、下りやコーナーは気をつけて走行しましょう。
カーブミラーは少なめ、ガードレールがない箇所も多くあります。
勾配が落ち着いた頃に一本杉峠を通過、次に目指すは顔振峠。
こおぶり、かあぶり、かあふり、様々な読み方がされている峠で、こちらも過去に訪れたことがあります。
こちらは顔振峠の500mほど手前の分岐で迷いやすいため注意が必要です。
(私は迷いました…)
道なりに行くと下り、
急角度で折れ曲がるヘアピンカーブは上りなので、
特に疲れていると下りの道を選択してしまいそうですが、
ここを下ってしまうと再び3kmほど上り返さないといけません。
その先も間違えやすい分岐がいくつかあるので、事前にナビを入れておくと安心です。
携帯の電波状況も良くはありません。
ひとりで走ると不安を感じるかもしれませんが、後半になるとサイクリストの姿もチラホラ。
刈場坂峠では群馬の山々まで見渡すことができますし、簡易トイレが設置されており、ようやく人心地がついてきます。
最後の登坂は、埼玉で有名な峠のひとつである白石峠。
距離6.4km、平均勾配8.6%あり、
過去には国体ロードレースのコースにも選ばれた難所ですが、今回は尾根伝いにちょこっと頑張ればいいだけ。
最後の定峰峠までは下りだけだからラクチン、と思ったら大間違い。
減速帯が続くので、乗り上げて跳ねないように気を遣いながらの走行が必要です。
加えて今回は冬のロケだったので、下山が寒い!
ゴール地点の茶屋に駆け込み、ストーブにあたりながらすすった熱々うどんが美味しかったこと。
冬は凍結していない道を探すことも必要ですが、下山後に暖がとれるかの確認も大切かもしれません。